「子どもの字が汚いんです」
中目黒スマイル「幸せ親子づくり」の田中彩子です。
実はこれ、私の悩みでした。娘の字が汚くて、気になっていたのです。
今日は、娘の了承を得て、娘が先生宛に書いている「日記」の宿題の文字がどのように変わってきたのかをご紹介します。
これは、3年生の3月に、娘が書いていた字です。
3年生の終わり。娘いわく、「適当に書いていた」そうです。
私は、この字が好きではありませんでした。
娘の字が汚いことが気になっていました。
でも、ちょうどアドラー心理学の勇気づけを実践し始めたところだったので、娘に対しては勇気づけのアプローチで接することにしました。
勇気づけのアプローチとは
実際に私がしたのは、たとえば、こんなことです。
娘の字が汚くても、間違っていても、過剰反応しない。
娘の字の悪いところには注目しない。
娘の字の良いところに、部分的にでも注目して勇気づける。
娘の字の問題は、親の課題ではなく娘本人の課題であることを親子ともに自覚する。
娘の字が汚いことが、育児の最終的な目標を阻害するほどの大問題なのかを考える。
ほかにも、たくさんのことを組み合わせて、そのまま実践しました。
どれも、私がアドラー心理学の勇気づけ講座やオリジナル講座でお伝えしている内容です。
そんなことを続けている間に、少しずつですが、娘の字が変わってきたような気がしました。
ちょっとでも、良い変化を見つけた時には、娘に対して勇気づけの言葉をかけました。
娘が4年生になって、夏休みの自由研究に取り組み始めたときには、「だいぶ変わったな」と思いました。
そのときも、大きな勇気づけの言葉をかけました。
夏休みが終わった頃、娘は、こんな字を書くようになりました。
半年足らずで、大きく変わりました。
娘はその頃、「こういう風にきちんと書くと、心がすっきりする」とよく言っていました。
本人が「字をきれいに書くことのメリット」を、認識し始めたのだと思います。
親の私ではなく、娘自身が認識し始めた、というのがポイントです。
そのとき、私は娘に対して、「これからも、もっときれいな字を書いていく気がするよ」という正直な感想を伝えました。
娘は、「自分もそう思う」と答えました。
そして今、娘は、本当にもっときれいな字を書いています。
勇気づけの道を信じてみる
振り返ってみると、こんなふうに思います。
私は、娘の字のことを不必要に気にしなくて、よかった。
娘に勇気くじきの言葉をかけて、親子ともに不快な思いをしなくてよかった。
娘に対して勇気づけのアプローチを続けてきて、よかった。
一切の小言を言わず、勇気づけの道を信じた結果、娘と私が手にした心地よい関係。
それは、私たちにとって、「字がきれいになる」こと以上に、大切なことでした。

田中彩子

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