勇気づけは「漢方薬」?
中目黒スマイル「幸せ親子づくり」の田中彩子です。
「勇気づけは、漢方薬のようなものです。
即効性はありません。
でも、じわじわと効いてきます」
アドラー心理学の勇気づけ育児・SMILE講座を受講したときに講師の方がおっしゃった言葉です。
漢方薬を飲んだことがある方はお分かりになると思いますが、漢方薬の効果は、すぐには現れません。
数か月飲み続けて、少しずつ体質が改善される、とよく言われますね。
勇気づけも、それと同じなのです。
従来育児は「西洋薬」?
勇気づけの育児は、従来の育児法とは、いろいろな意味で大きく異なります。
そのひとつが、従来育児では「賞罰」が多く使われてきたということ。
ここで言う「賞罰」には、言葉によるものも含まれます。
「お手伝いしたらお菓子を食べてもいいよ」とか、「勉強しないとお小遣い減らしちゃうよ」など。
こういう言葉は、子どもに対して即効性があるので、そういわれたら子どもは言うことをきくかもしれません。
このように、従来の育児法は、風邪をひいたらすぐに飲んで即効性の高い西洋薬にたとえられるのです。
勇気づけの育児と従来育児の大きな違いとは?
上の「賞罰」の例をもう少し詳しく考えてみましょう。
従来の育児の「賞罰」をベースとした声がけで、子どもが何かをしようという動機づけとなるものは何でしょうか。
それは、「親からの言葉」という外発的な要因です。
これに対し、アドラー心理学の勇気づけの育児では、「勇気づけ」の言葉がけを行っていきます。
親からたくさんの「勇気づけ」を受けると、子どもは、外発的な要因ではなく、内発的な動機づけで行動するようになります。
内発的な動機づけは、人に言われてやるものではなく、自分の意思から生まれるもの。
自分の意思を大切にしながら、適切な行動をとれるようになります。
変化はすぐには現れないけれど…
勇気づけの言葉は、決して強い言葉ではありません。
ですから、変化はすぐには起きません。
でも、信じて続けていくことで、自分も子どもも、周囲のすべての人も、必ず変わっていきます。
そして、勇気づけで育てられた子どもは、将来、自分自身や周りの人を勇気づけられる大人に成長します。
私は、「育児にはなにかひとつの方法や絶対厳守しなければならないマニュアルがあって、それでなければだめ!」とは思っていません。
でも、育児に何か筋の通った指針がほしいと思ったときに、アドラー心理学の勇気づけの育児を選びました。
勇気づけの育児は、時間もかかるし、忍耐力も必要とされます。
でも、育児の最終的な目標を考えたとき、私は、勇気づけの育児こそがその最短距離であり、一番効果の高いものだと信じています。
少しずつ、できることから
時間は多少かかっても、自分が変われば、子どもは確実に変わってきます。
私がアドラー心理学の勇気づけの育児に出会ったのは、子どもたちが2年生と2歳のときでした。
自分が子どもたちへの接し方を変えていくと、2年生の娘よりは、2歳の息子のほうが、早く変化が現れたと感じました。
でももちろん、娘も以前とは大きく変わってきています。
すぐに効果がないからといってあきらめない。
自分にはできそうもないからといってやめるのではなく、できるところから少しずつ始めてみる。
まずはそこから一歩が始まると思います。
一歩一歩、勇気づけの階段を登っていくと、その先に、今まで見えなかった景色が見えてきます。
あなたも一緒に、アドラー心理学の勇気づけの育児を始めてみませんか?
アドラー心理学・勇気づけ講座で、「幸せ親子」づくりを始めませんか?

田中彩子

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